2020年10月23日金曜日

【番外編】弊社の取り組み ※ちょっと真面目なので文字多め!です・・・

 

皆様こんにちは!!

今回の記事は、いつもとちょっと目先を変えて・・。
弊社における新しい試みや、品質管理でどのようなことをしているか等々
お知らせしたいと思います!


◆コロナウイルス等への対策について 

今年前半の話題を独占したコロナウイルス。住宅を提供する側としては、このような生活への不安を軽減するための提案を模索してきました。

すでに先行して様々な試みや提案が色々なところでされてきていますが、現在では日常になりつつあるウイルス対策を、大きなストレスなく居住者様に受け入れていただくために、弊社では「AGIO世田谷東松原Due」において、外から住戸の玄関ドアまでの共用部を非接触で通行できるようにしています。

特に共用部において不特定多数が使用するエレベータには、「空気清浄・循環」「非接触」「抗菌」と、乗員の「混雑度表示」により密集を避けられるように配慮した機能を実装しました!


◆建物の耐久性に係るアレコレ

・埋まる部分に発生する結露への対策

コンクリートは主原料であるセメントに水が混ざった時から固まり始めます。セメントと水が反応し(水和反応)硬化していく途中で熱が発生し、また水分の蒸散も生じます。

一定以上の強度が発現しても、反応は続きますので躯体からの湿気はある程度発生します。

特に土中に埋設される部分(地下)は、地上部分のように解放されていない分、蒸散が進まないために湿気がこもりやすく、また水和熱であったまった空気が通常より湿気を含むため、結露が起こりやすい状態になります。さらに室内に比べ地下は温度の変化が緩やかなため一定上の温度差が生じやすため、室内側の躯体面に結露が生じることがあります。

下のイメージ図はその対策について解説しています。










・打設する直前のコンクリートの品質確認

令和2年10月1日撮影

●フレッシュコンクリートの試料採取状況
 <B1階(1階)立上り1階(2階)床B工区分>

建物の上からの重さ等の圧縮方向の力を主に受け持つ材料のコンクリートは、強度や耐久性に係る、水/セメント比等の諸元を細かく指定出来ます。

現場に搬入されたコンクリートが指定通りの諸元であることを、写真のように打設前に生コン車から採取し、流動性(スランプ)、空気量、塩化物量を測定し、指定通りであることを確認してから打設しています。

なお、この時には一定期間後の打設した躯体の強度を推定するための、圧縮試験用の供試体も採取します。










・打設したコンクリートの圧縮強度試験報告書

令和2年9月4日発行

●コンクリート供試体圧縮強度試験報告書
 <基礎立上りB1階(1階)床B工区分>

現場に搬入されたコンクリートの実際の圧縮強度を測定した報告書です。
 
打設前に採取したコンクリートを所定の時期(写真資料は打設後7日目)まで硬化させたテストピース(供試体)を試験機で圧縮して、強度を測定しています。
 
建物に必要な強度(設計基準強度Fc30N/㎜²)に対て、験結果の欄の圧縮強度が39.7~41.1 N/㎜² であることから、7日目にして充分な強度が出ていることが分かりす。

こんな風に、コンクリートの強度がちゃんと出ている事を確認してから、型枠を外す等の次の工程に進みます。




・型枠組立後の鉄筋のやかぶり厚確認

割れやすいコンクリートを補強する他にも、建物にかかる色々な応力を受け持つ材料の鉄筋は、剥き出しのままでは錆びてしまい、強度も耐久性も下がってしまいます。

型枠を組立する際には、形や寸法が設計図とおりである事、鉄筋を錆びから守るためのかぶり厚を確認します。

写真にある黄色の車輪みたいなものが、所定の寸法のかぶり厚さを確保するスペーサとなります。


ちなみに、写真の部位は壁配筋のかぶり厚さを撮影しています。この部位の最小かぶり厚さは30㎜ですが、構造体であるため、10㎜追加して40㎜確保することになっています。


なお、コンクリートはアルカリ性ですので、打設の際に含有されてる水分や空気によって鉄筋が発錆(鉄の酸化)したとしても、コンクリート内で中和されてしまいますので、鉄筋の強度に影響することはありません。